ここまで変わる?老朽化した「公衆トイレ」を光溢れる家へとリノベーション

放置された公衆トイレをリノベーション
ロンドンっ子たちは、街でこの小さなスペースが工事中だった時「ここに何ができるのだろう?」と不思議に思っていました。
建築家Laura Clarkさんは、長い間放置され続けていた公衆トイレを、美しい個人の家へと一変するリノベーションをしました。
AfterPic:inhabitat
着手するまでの様々な問題
この元公衆トイレは、たったの600スクエアーフィート(55.8㎡)。
このリノベーションはとっても大きなプロジェクトとなりました。
Clarkさんは、グラスゴーアートスクール博士号を取得した所で、何かユニークなチャレンジをしたい!と思っていたところにこの公衆トイレを2005年に見つけ出会いました。
しかし問題が。
このトイレは、3つの地方自治体の境界線上に建てられており、この物件は誰のものなのかを調査していく事。さらに、商業目的に開発された土地ではないということが明らかになりました。
Clarkさんは、£3000(約56万円) を使い、ラベンス評議会の再生部門を説得させるために、数えきれないくらいの会議に出席し、ようやくこのトイレの所有権についての議題が上げられました。
しかし、その時点ではリノベーションできるかどうかは不明…
問題につぐ問題で、着手するまでに時間がかかってしまいましたが、最終的には正式に売りに出され、様々な努力と根気強さによって2011年に購入し、プロジェクトを開始。
朽ち果てたトイレが光が溢れる空間に大変身
Clarkさんは、この朽ち果てたトイレをワーカーとともに、また彼女の仲間の支援を受けながら、明るい光に満ちあふれた、心地のよい家に£65,000(約1200万円) で大変身させました。
このトイレは、1929年に建てられ最後に使用されていたのは、1980年代。
地下牢のようなスペースが、コンテンポラリーな家へと大変貌をとげました。
合理的な棚、モダンなキッチン、金箔のバスルーム。
パティオにはグリーンスペースさえあります。
キッチンにある、跳ね避けのタイルは、元々の建物にあったタイルの再生使用です。
また、リビングルームに設置された鏡もまた再利用されています。
リビングルームになっている場所は元々、トイレの個室だった場所ですが今は全くその面影さえありませんね。
このワンルームアパートが、かつては公衆トイレとして機能していたとは。
デザインの力は偉大です。
via: inhabitat

WRITTEN BY
HANDIY(ハンディ)
「古いから全部壊して、新しいものを作る」のではなく、住まいにDIYという体験を付加し、感情やストーリーを纏って最適化しながら持続可能な住文化をつくる。
これがHANDIYの目指す世界。