簡易防音室をDIYで手に入れる方法10選

騒音問題が取り沙汰される昨今、住宅における防音室の需要は増加しつつあります。
防音室は、室内の音が外に漏れ出ない空間のこと。音楽や楽器演奏はもちろん、迫力ある音で映画を楽しみたい人や床音や生活音の漏れが気になる人には、是非ともほしい空間です。
しかし防音室は、特殊な工事が必要になるため、工務店などのプロに依頼すると非常に多くの費用がかかってしまいます。
防音室が欲しいけど手が出せないという人にオススメなのが、簡易防音室ならDIYで手に入れることができてしまいます。DIIY実例10選を見て、ぜひDIYにチャレンジしてみてください。
予算2,000円!扉の隙間をフェルトで敷き詰める
防音室を造るためにまず必要なのが、その空間を密封状態にすることです。
隙間が空いていると、室内の音が漏れ出てしまいます。
扉と床や壁の間には少し隙間が空いていることがあります。
簡易的にでも隙間を詰めることによって室内の防音が一歩進み、冷暖房効率も上がります。
両面テープがつけられたフェルトのロール、家具の角に取り付ける用のクッションなどを使って隙間を埋めましょう。どちらもホームセンターや通販サイトなどで購入することができます!
既存ドアを防音仕様に!
防音室を造る方法の1つに、部屋のドアを防音ドアに取り換えるというものがあります。
しかし予算などの都合で取り換えが難しいときは、既存のドアを防音仕様に作り替えることで対応もできます。造り替えの方法としては、既存のドアと同寸の吸音パネルをと木枠を作り、扉とパネルの間に防音材を詰めるというやり方があります。
この作り替えをすると扉の厚さは増え、さらにその中に中身が詰まることになるので、扉は必然的に重くなります。
楽器の下に「防音タイル」を敷く
室内を防音仕様にしたい理由の多くが「楽器の演奏音を外に漏らしたくないから」ではないでしょうか。
ピアノなど床に置くタイプの楽器ならば、その下に防音タイルを敷くことによって軽減対策を行うことが可能です。防音タイルが楽器の下にあれば、さらにその下にある床へ振動が伝わるのを防げるからです。
楽器以外でも、たとえばスピーカーやアンプなど音の出るものならばその下に防音タイルを敷くことで下に音が漏れることを防ぐことができるでしょう。
ジョイントマットを敷いて手軽に防音
一枚板の防音タイルのほかに、複数枚を繋げて使用するジョイントマットタイプの防音タイルもあります。
タイル一枚一枚はそこまで大きくないので扱いが楽ですし、タイルを繋げることで防音する面積を自由に調整することができます。
もし、防音をする目的が足跡などであるならば、本格的な防音対策をしなくともジョイントマットタイプの防音タイルで十分防げるでしょう。心配ならば、タイルの上に防音機能のあるカーペットを敷くとよいです。赤ちゃんや子供さんがバタバタ走る音の軽減にも向いてますよ!
しっかり防音したいなら!床下に防音材
本格的に防音をしたいならばマットを敷くだけでなく、床板を外してその下に防音材、遮音シートを設置する必要があります。
この段階になるとすぐ取り掛かれるものではなくなり、しっかり計画してDIYをしなければならなくなります。床板を外す際に技術も必要になるでしょう。
しかし、防音材を床に仕込めば床自体の振動を抑えることに繋がり、大きな防音を期待できるようになります。初心者の方は少し手が出しにくいDIYですが、本格的にDIYしたい人はぜひ取り入れてみてください。
窓にパネルをはめてガラス振動を防ぐ
音は振動です。この振動が空気や物に伝わることによって音は広がっていきます。
つまり、物が振動することを防ぐことができれば防音に繋がります。
窓ガラスは薄いため振動をよく伝えてしまい、これが室外へ音が漏れる原因となります。
そのため、窓枠へぴったりとはめられるパネルを用意することが防音をする際に重要となってきます。
パネルの間に防音材を挟んでおけばより効果的でしょう。
パネルに取っ手を付けておけば取り外しにも便利です。
「防音カーテン」を複数枚かける
「防音カーテン」というのがあるって知ってましたか?
室外に至るまでの障害物が多ければ多いほど、漏れ出てしまう音は少なくなります。
そのため、窓に複数枚カーテンをかければ防音をすることができます。
防音用カーテンも販売されているので、そういったものを使用すればより効果的でしょう。
注意しなければならないのが、必ず窓全体を覆うことができる大きさのカーテンを用意しなくてはいけない点です。もしカーテンの寸法が短くてカーテンの下から窓が見えてしまっていたら、そこから窓に音が伝わってしまいます。
3枚4枚カーテンをかけるとなるとカーテンレールが足りないかもしれませんが、その時はDIYで新しくレールを設置しましょう。
費用対効果高し!遮音材2枚貼り
吸音や遮音の機能があるパネルには、その作り方や構造によってさまざまな種類があります。
そして、その種類によって防音できる音にも違いが出てきます。あらゆる音を部屋の外へ漏らさないよう、単一の種類のパネルで揃えるのではなく、異なる種類同士を掛け合わせて使用しましょう。
賃貸でも!マスキングテープと両面テープを駆使して壁に防音材を貼り付け
いざ防音室を造りたいと思っても、賃貸住宅だと壁に跡が残るような加工をすることができません。
そういったときはマスキングテープと両面テープの二種類を使うとよいでしょう。
マスキングテープとは元々、塗装の際に塗りたくない箇所を隠すためのものです。
塗装後に剥がすことを考えて、のりが接着面に残らないよう粘着力が弱く作られています。
つまりマスキングテープならば壁に貼っても剥がした後に跡がつきません。先にマスキングテープを壁に貼ってから、その上に両面テープを貼って防音材を設置すれば、壁に傷を付けずに済みます。
ポイントは「遮音材→吸音材」の順番で貼ることです!
今回の作者さんは、お隣さんの騒音がうるさくて自室をDIYしたので「吸音材→遮音材」の順で貼ったそうです。通常の防音室(自分からの音を外に漏らさないための部屋)を作りたい方は、「遮音材→吸音材」の順番で貼リましょう。
卵900個分!卵パックを貼り付け防音
格安で防音室を造れるとして最近ネットで話題なのが、壁に卵パックを貼り付ける方法です。
市販されている防音材はそれなりの価格がするものが多いですが、紙製の卵パックならネット通販で1枚50円前後の価格で購入が可能です。この卵パックを壁に隙間なく貼り付けることで防音室を造れるのです。
にわかに信じがたい話ではありますが、インターネットで検索するといくつも検証記事が出てきます。
元手もかかりませんし、試してみる価値はあると思います。
工夫次第で、簡易防音室はつくれる!
部屋全体に手を加えなくてはいけないわけですから、DIYで防音室を造ることはなかなか大変です。
しかし、自分の工夫と頑張り次第で防音室を手に入れられることもまた事実であります。今回ご紹介した方法を複数組み合わせてDIYをすれば、きっと理想の防音室に近づくことができるでしょう。
作業を楽しみながら、ぜひDIYにて防音室を手に入れてください。
と言っても、DIYは技術や時間的に難しいという方は、防音リフォームの費用ってどのくらい?対策や施工方法をピックアップも参考にしてみてください。

WRITTEN BY
HANDIY(ハンディ)
「古いから全部壊して、新しいものを作る」のではなく、住まいにDIYという体験を付加し、感情やストーリーを纏って最適化しながら持続可能な住文化をつくる。
これがHANDIYの目指す世界。