古材テーブルをDIY!具体的な作り方を「写真付き」で徹底解説

最近、DIYの材料として人気が高いのが「古材」。
古い材ならではのアンティーク感は、新しい材で出そうと思うと少し手間がかかります。
古材を手に入れることができたときは、ぜひ古材の個性を活かしながらDIYにチャレンジしてみてください。
今回紹介するのは、古材を使った鉄脚のダイニングテーブルの作り方。
もちろん古材でなくてもDIYすることが可能なので、テーブルDIY参考にしてみてください。
初心者も参加OK!DIYワークショップに潜入
今回は、古材を使ったダイニングテーブルのDIYワークショップに潜入してきました。
ワークショップが行われたのは、長野県木曽町のコワーキングスペース・ふらっと木曽。
地元である木曽の古材を使ったダイニングテーブル作りが行われていました。
コワーキングスペースで使う机をみんなでつくるとのことで、地元参加者の方と一緒にダイニングテーブルを作ってきました。
参加者は、男女問わず、DIY初心者から上級者まで様々。初心者の方もぜひ挑戦してみてください!
まずは設計図をかいてみよう
今回ワークショップには、事前に設計図が用意されていました。
最終の出来上がりサイズを検討した上で、事前に設計図を先生が描いていたようです。
もちろん自分でDIYするときも、準備にとりかかる前に、まずは設計図を描くことからはじめましょう。
CAD(コンピュータを使用して設計や製図をするシステム)などが使えなくても大丈夫です。手書きでもOKです。
部屋に合ったテーブルサイズを検討して、設計図をかいてから材料を準備していきましょう。
古材を入手する方法
そもそも材料になる古材ってどう入手するんだろうと思っている方も多いのではないでしょうか。
古材は、ネットで購入することもできますし、実店舗で古材を販売するお店も存在します。
ホームセンターなどの一角で古材が売られていることもあるので、チェックしてみましょう。
最近では、解体現場の古材や古道具をレスキューして利活用する建築建材のリサイクルショップ「ReBuilding Center JAPAN」(長野県諏訪)などのお店もあります。
他には、購入するのではなく譲ってもらうという方法もあります。
家主さんなどと知り合いであれば、解体する前の家などから使えそうな材を譲ってもらうように交渉することも可能かもしれません。この場合、解体現場の責任者にも確認しながら、古材をもらってくるようにしましょう。
譲ってもらうときは、自分で古材をとりはずす場合が多いので、道具の準備なども必要になってきます。注意して行いましょう。
いろいろな入手方法がありますが、自分にあった方法で古材を入手してきましょう。
必要な材料と下準備
今回ワークショップでは全て材料が揃っていましたが、実際は自分で全て準備していきます。
準備した設計図にあわせて、各材料を準備していきましょう。
鉄脚を入手する
今回、テーブルの足として使用したのは、「鉄脚」。
ワークショップでは、鉄脚を特注で用意していましたが、既成のものであればインターネット上で簡単に買うこともできます。
オークションなどにも鉄脚がでているので、必要なサイズ・個数にあわせてチェックしてみましょう。
また脚脚は全て繋がっているものから、4つに別れているものも存在します。
強度が高いのは、全て繋がっているものですが、4つに分かれているもの、2つに分かれているものも一般的なテーブルDIYで使用されています。
必要な強度や目指すデザインによって、鉄脚の種類を選んでみてください。
望み通りの鉄脚がない場合は、今回のように特注をしてみるのも1つの方法です。
木材を準備する
今回使用した木材は、古材とベニヤ板。
ベニヤ板は、古材を並べてテーブルの天板をつくるために使用します。
設計図に落とした天板サイズにあわせて、ベニヤ板をカットしておきましょう。
一部のホームセンターには、カットサービス(依頼したサイズにあわせて木材をカットしてくれる)もあるので有効に活用してDIYしてみてください。
古材は綺麗にしておく
古材については、先述した通り、ネットや実店舗で購入したり、解体する古民家などから譲ってもらうなどして必要な量を入手しておきましょう。
特に古材を譲り受けた場合は、汚れていることも多いので、事前に綺麗にしておくことが大切です。
今回のワークショップでは、古材に残っている釘を抜いた後、洗って綺麗にしたものを使用しました。
古材の量が多いときは、洗うときに高圧洗浄機などを使うと作業が楽になりますよ。
洗い終わった木材は、しっかり干しておきましょう。
また天板に並べる用の古材は、ベニヤ板(天板)の横幅にあわせてカットしておきます。
テーブルの天板をつくる!どうやって?
合板に板(古材)をつける
合板に古材を並べていくところから、作業はスタート。
実際に、板を貼り付ける前に、一度板を並べてみてデザインをみてみましょう。
同じ厚みであれば、横幅が違っていても問題はありません。
また今回は床材を使っていますが、通常の古材でも大丈夫です。
問題なければ、一番端から合板に、板を貼り付けていきます。
合板を貼り付けるときは、まず板の裏側にボンドを塗って、合板の上にクリップで固定します。
固定できたら、ドリルで下穴をあけてから、ビス留めをしていきましょう。
下穴をあけるときは、ドリルをまっすぐいれて、途中で止めず、回転させたまま戻し抜きます。
ビス留めをするときは、角度が大切。
下穴をいれたときのドリルの角度と同じ角度でビスをいれていきましょう。
ビスをいれるとき、最初はドリルの回転スピードをゆっくりして入れていくのがコツです。
2枚目以降を固定するときは、ビス留めをする前に、トンカチなどを使って木材同士の溝を埋めておきましょう。
また板の両端があっていないと、最後に端を整える作業が発生してしまうので、なるべくズレがでないように調整していきましょう。
ずれがあるときは、トンカチなどで叩いて両端を合わせていきます。
最後の板は、下から合板にとめよう
一番最後の板は、ボンドで合板に貼り付けた後、下からビス止めをします。
これまでと同様、先に下穴をあけて、ビスを打ち込みます。
ベニヤ板の下から、古材に届くようにビスをいれます。
このとき、上までつきぬけてしまわないようにだけ、注意してくださいね。
天板に枠をつける
ほぼほぼ完成と思ったら、ここからが大切なところ。
このままだと、テーブルを横からみると合板が見えてしまい、ちょっと美しくないですよね。
天板に枠をつけて、横からみてもスタイリッシュなテーブルを目指しましょう。
天板の側面を揃える
枠をつける前に、天板の側面が揃ってないときは、まっすぐ揃えておきましょう。
古材が飛び出してしまっているときは、ベニヤ板のサイズにあわせて板を切断しましょう。
電動の丸ノコがあれば、まっすぐにカットすることが簡単にできます。
ただし使用方法には注意しましょう。
刃が材料に当たったまま、丸ノコのスイッチを入れると危険なので、必ずすこし離してからスタートさせてください。
また、まっすぐカットができるように、ガイドとなる添え木を固定してからカットしていきましょう。
ほぼほぼ側面が揃っている場合でも、少しの段差などがある場合があります。
断面を綺麗に整えるために、かんなを横に使っていきましょう。
天板の準備が整ったら、テーブル枠をつけていきます。
テーブル枠をつくる
天板のサイズにあわせて、枠となる木材を切断していきます。
片方は45度に切っておいて、もう片方は実際に天板に当てて長さを揃えていきましょう。
のこぎりで切っていくとき、切り出しはズレやすいので注意しましょう。
最初は、のこぎりを前にのみ動かして、まっすぐ道をつくっていきます。
道がつくれたら、普通にのこぎりを前後に動かして切っていきます。
このときは、なるべく大きくのこぎりを動かして切っていきましょう。
枠になる木材を、すべて45度にカットしていくと、上の写真のようになります。
綺麗にカットするのは難しいですが、丁寧にカットして是非きれいな仕上がりを目指してください。
もしピッタリあわなくても、可愛らしい個性のあるテーブルになるはずなので、がっかりしないでDIYをすすめていきましょう!
テーブル枠を固定する
枠になる材が完成したら、天板に取り付けていきましょう。
枠は、まずボンドを使って天板に貼り付けます。
ボンドを枠に塗って、指で一面にしっかり伸ばして貼り付けましょう。
クランプで仮固定をしたら、ビスで留めていきます。
枠をビス留めするときは、側面からでも、下からでもどちらでもOKです。
今回のワークショップでは、ビス留めを下から行いました。
下からビス留めをしていくと、テーブルを横からみたとき、ビスが見えないので見た目は綺麗になります。
ただし、下からビス留めを行うときは、ビスを天板に対して斜めにいれていく必要があります。
下穴をあけるときは、最初はドリルを天板に対して垂直にいれたあと、途中から斜めにいれていきます。
ビス留めをするときは、最初から斜めにいれていって大丈夫です。
ドリルをななめにいれる自信がないときは、側面からビス留めをしてしまいましょう。
天板にヤスリをかけて、仕上げ作業へ
天板の仕上げ作業として、ヤスリかけを行っていきます。
テーブル全体をくまなく削ると、古材らしさが消えてしまうので、適度にかけていきましょう。
特に、段差が気になるところや、枠の角にヤスリをかけて滑らかにしていきます。
鉄脚を天板に取り付ける
天板が完成したら、ひっくり返して鉄脚を取り付ける作業に入ります。
天板の中央に鉄脚がつくように、取り付けていきましょう。
裏返した天板の中央に鉄脚がくるように置いたら、ネジ留めをしていきます。
ネジ留めは、ワッシャーを挟んで行っていきます。
全てのネジ留めが完了したら、テーブルはほぼ完成です!
仕上げの作業にはいっていきましょう。
蜜蝋で最初のお手入れ
最後にある大切な作業が「蜜蝋ぬり」。
蜜蝋は、100%自然素材でできているからだにやさしい塗料。
無垢フローリングや家具などの仕上げ素材として使われています。
ツヤ出しになり、色合いもグッと引き締まった色合いになります。
また撥水性にも優れていて、手垢などで汚れにくくもなります。
ただし、蜜蝋をつけすぎるとベタついてしまうので、薄く伸ばしながら塗っていきましょう。
蜜蝋で定期的なお手入れを
蜜蝋ワックスは、テーブルの定期的なお手入れにも使えます。
木材は、時間が経つと木の油分が揮発していってしまい、ツヤがなくなってしまいます。
ほかにも乾燥して反ったり割れてしまったりすることもあります。
数ヶ月に1回程度で大丈夫なので、テーブルのお手入れをしてあげましょう。
自分の手で古材を生まれ変わらせたテーブル、ひとしおの愛着が湧いてくるのではないでしょうか。
定期的にお手入れをしながら、ぜひ大切に使ってあげてくださいね。
古材でテーブルをつくるワークショップ
古材でテーブルをつくるワークショップは、DIY初心者から上級者まで様々な方が参加されていました。
初心者の方も、時間はかかってしまうものの、しっかりと作業をすすめることができていました。
特殊な技術などは必要ないので、初心者の方もぜひチャンレンジしてみましょう。
また古材を使ったDIYの良いところは、少し不格好になってしまった部分も”味わい”になりやすいところ。
DIYだからこそ生まれる風合いを古材と一緒に楽しんでみてくださいね。
ワークショップが開催された「ふらっと木曽」とは?
ふらっと木曽は、長野県木曽郡木曽町にあるコワーキングスペース。
仕事をするスペースとしてだけではなく、「自分の暮らしをつくっていく」スペースとして、様々なイベントが開催されています。
DIYのワークショップも定期的に行われており、地元の素材を活かした”ものづくり”を楽しむことができますよ。
イベント情報は、ホームページやFacebook、Instagram等でチェックしてみてください。
あなたの町や家にもきっと眠っている「再利用できる素材たち」。
ぜひあなたの手で、新しい「なにか」に生まれ変わらせてあげてみてくださいね。

WRITTEN BY
坂下 佳奈
富山県出身。長野県木曽町にて、古民家をDIYをしながら暮らす。空き家活用に興味を持ち、DIY合宿を和歌山県有田川町にて共同主催(1泊2日延べ40人以上が参加)。リノベーションスクール和歌山に参加。DIY物件を見に行くのが趣味。