DIYで旅する小さな家をつくろう!移動可能なモバイルハウスという新しい住まい方

龍本 司運
龍本 司運 

自由に旅をしながら暮らして、好きな時に、好きな場所に住めたらいいなと思ったことはありませんか?

実はDIYのスキルで、その夢を叶えられるツールがあるんです。

皆さんは、「モバイルハウス」というキーワードを聞いたことはありますか?

via: tinyhousegiantjourney.com


日本語に訳すと「動く小さな家」という意味で、いま日本でも注目されるようになってきた移動可能な新しいライフスタイルのひとつです。

via: tinyhousegiantjourney.com


アメリカで2011年にリーマンショックやサブプライムローンが起きた後、そのカウンターカルチャーとして生まれたのが「タイニーハウスムーブメント」です。

アメリカンドリームな大きな家とは対照的に、「小さな家に住まう」ことでお金や時間のしがらみから解放されて、自由で豊かに暮らす人たちが現れました。

そのタイニーハウスの中でも、
車輪がついた”動く”タイニーハウスのことを「モバイルハウス」と呼んでいます。

モバイルハウスは旅する可動産

モバイルハウスにも多種多様なタイプがあり、トレーラーで牽引するトレーラーハウスや、バンの車内を改築したバンライフ、またはトラックの荷台に小屋を積載するトラックキャンパーなどがあり、要は“車輪がついて動かせる家”の総称がモバイルハウスです。

家が動くことのメリットは旅をしながら暮らせること以外にも、固定資産税がかからなかったり、自然災害が発生したときに家ごと避難できるという不動産にはない“可動産”ならではの家を動かせる利点があります。

不動産ならぬ可動産なら、季節ごとに好きな場所へ移り住んで多拠点居住する渡り鳥のような暮らし方も実現可能になります。

日本のモバイルハウスムーブメント

そんなアメリカからはじまったタイニーハウスムーブメントが、いま日本で独自の進化をとげて世間から注目を集めています。

軽トラに脱着可能な小屋をのせて、どこまでも走る

日本の田舎や農道でよく見かける「軽トラック」の荷台に脱着可能な小屋を積載して走る「軽トラキャンパー」というタイプのモバイルハウスを近年DIYでつくる人たちが増えてきています。

その人気の秘訣は、軽自動車扱いなので維持費や高速代が安く済みます
軽トラキャンパーで旅する他にも、移動販売やキッチンカーとしても使え、さらにモバイルハウスをトラックの荷台から脱着すれば小屋と、軽トラを別々で使えるという多機能性もあります。また近年では住まいとして利用する人も少しずつ増えてきています。

この軽トラキャンパーは道路交通法の積載物扱いで規定範囲内の高さ2.5mまで、最大積載量350kg以内で自由に創作することができます。

日本唯一のDIYモバイルハウスイベント「キャンパーフェス」

2017年から年にいちど日本で唯一DIYモバイルハウスが集まる「キャンパーフェス」というイベントが長野県安曇野で開催され、去年は計22台、第2回目となる今年には北は秋田、南は北九州より合計33台の個性溢れるモバイルハウスが大集結して盛り上がりをみせました。

キャンパーフェスの紹介動画はこちらのYoutube動画からどうぞ。

モバイルハウスをDIYする楽しさ

モバイルハウスが従来のキャンピングカーと明確に違うのは、キャンピングカーはレジャー用として使われるものに対して、モバイルハウスは「小さく暮らすこと」がテーマであり、移動可能な新しいライフスタイルだという点です。

仮に販売されているキャンピングカーを買うとなると今流行りの軽トラキャンピングカーでも約300万円、さらに大きく高いものになると1000万円はかかるのに対して、手づくりのモバイルハウスはなんと約15万円(廃材で作ればタダ同然!)でつくることができます。
ただし、お金がかからないからといって容易に手に入るわけではなく、自らの手を動かして作っていく時間と手間暇、工具を扱う知識、それに多少のお金は必要です。

最近ではDIYの日曜大工がテレビ番組内で放送されるのをよく見かけるようになりました。一般世間の中で、「時間をかけてなにか手づくりするのは楽しいことだ」という新たな価値観を持った、お金で買うよりもつくる経験や体験を大事にしたい人が増えてきているように思います。

これまで家は買うのか、それとも借りるのかという二択しか選択肢がないように思われがちでしたが、第三の道としてDIYでつくるという選択肢があります。
セルフビルドで大きな家を建てるのは確かに大変そうですが、モバイルハウスなら簡単に、しかも安くつくることができます。家というのは本来、安い、簡単、壊れても建て直せるという三拍子揃った、生きるために必要な相棒ではないかと思うのです。

みんなで楽しく一台のモバイルハウスをつくるワークショップ

DIYで一台のモバイルハウスをつくるとなると、素人で大工経験が全くない人からするとちょっとレベルが高くて、難しいように思われるかもしれません。
一人でこつこつとモバイルハウスをセルフビルドする選択肢の他に、一週間ほどでつくれて、しかもモバイルハウスに関心がある仲間たちとの交流を楽しみながらDIYの技術も学べるワークショップが開催されています。

DIYの中で、一人でつくることをセルフビルドと言いますが、みんなでつくることを「コミュニティビルド」と呼んでいます。

今年の夏に神奈川県藤野にある廃材エコヴィレッジゆるゆるを会場に開催された「モバイルハウス製作ワークショップ」は、子どもたちを含めた男女計10名弱の参加者が集まって一週間泊まりこみ合宿形式のワークショップです。

ほとんど工具に触れたことないような人や全く工具を使ったことない参加者がほとんどの中、はじめに工具の扱い方や図面の書き方を教えてすぐに実践してもらうことで、三日もすると参加者全員がインパクト、丸ノコ、グラインダーなどの工具を一通り使えるようになっていきます。

参加者の中でチームに分かれて作業を分担することで効率よくモバイルハウスをつくることができて、4日目にはほぼほぼ箱型になりました。

日中はみんなで作業して、寝食共に一週間を過ごすことでまるで大家族のように仲良くなります。夜はアメリカのタイニーハウスムーブメントを追ったドキュメンタリー映画上映会があったり、深夜遅くまでアツい飲み語らい会が毎晩夜通し開催されてました。

5日目でペンキ塗りをしてベニヤ板の外壁に防水加工してます。

6日目にして、あとはドアや窓を取り付ければ完成間近。

ドアや窓のデザインは、みんなで話し合って決めます。

最後はシークレットオークションでみんなでつくった思い出の詰まったモバイルハウスは参加者の手に渡りました。一週間でモバイルハウスをつくって、その場ですぐにモバイルハウスオーナーにもなれます。

大好評だったこのワークショップは、来年も8月末に藤野にある廃材エコヴィレッジゆるゆるにて開催予定です。

住まいは、もっと自由だ。

ここまで海外や日本での事例を交えてモバイルハウスについてお話してきましたが、モバイルハウスは人生を豊かにし、お金や場所に縛られず、自由に楽しく生きていくための相棒になります。

そして、DIYでモバイルハウスをつくることは、あなたの生き方を自由に表現できる最高の遊びなのです。

DIYの真髄は「自分の手で、人生をつくる」という意志だと思います。

さあモバイルハウスをつくって、
いつでもどこでも、好きな時に、好きな場所を旅しよう。

荷台夫婦のnoteでは、リアルなモバイルハウス生活を提供しているので、こちらもチェック!

龍本 司運

WRITTEN BY

龍本 司運

生きる実験家。中国生まれの日本育ち。
アメリカ州立大学卒業後、新卒入社で大手マーケティングリサーチ会社に就職するも5ヶ月で退職し、生きる実験家に転身。すべてを手放して京都から沖縄まで無一文で旅をしたり、中国の北京から雲南省まで3000kmの道のりを半年間かけて徒歩横断。これからの新しい生き方の可能性として不動産ならぬ可動産のモバイルハウスに出逢い、究極の“モバイルな足るを知る暮らし”を形にした1トントラックキャンパーの「シウンの動くおうち ゆんゆん号」をDIYして、今はトラックの荷台で小さくも壮大な暮らしを夫婦で実験中。

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