【旅するクルマの作り方】キャンパーをまるごとリビルド!旅するスキーヤーの相棒

HANDIY(ハンディ)
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ドゥーパ!×HANDIYコラボ企画!

日本で唯一のDIY・日曜大工マガジン「ドゥーパ!」と、日本最大級のDIYスナップ共有&メディアの「HANDIY(ハンディ)」のコラボ!

そんなDIY誌「ドゥーパ! 」の2020年4月号は、今アツい「車中泊・バンライフ」「テント型サウナ」の2大特集を掲載。今回は、誌面より旅するクルマの作り方2020の事例ひとつをご紹介します。

工房でキャンパーをまるごとリビルド!旅するスキーヤーのラフでタフな相棒

ボロボロのシェルを自ら解体し、理想のモバイルハウスをイチから創作

真っ白なゲレンデの前に鎮座する、幌馬車とトラックが一体化したようなキャンパー。ひと目でこれを作ったのが只者でないことがわかるだろう。サンボキャラバンと名づけられたこのキャンピングカーのオーナーは、プロスキーヤーであり、カメラマンであるサンボこと辻 和之さん。彼が車で移動しながら暮らすようになったのは20歳のころで、初めて買った車はデリカ。冬になると車中泊をしながら、パウダースノーを求めて雪山やスキー場をつなぐようにして走っていたという。当然、当時から車の中は生活がしやすいように自ら改装。つまり、現在の車中泊ブームが起こるずっと前から、バンライフを実践してきた旅人だ。

そんなサンボさんの相棒は、平成3年式のいすゞロデオ・キャンピングカー。といってもその面影は車のフロント部以外、ほとんど残っていない。現在のユニークなキャンパーは、自らキャンピングカーのシェルを解体し、理想のモバイルハウスにリビルドした姿だからだ。シェルのリビルドにあたり、サンボさんが声をかけたのは、タイニーハウスビルダーであるツリーヘッズ代表の竹内友一氏。アメリカのリアルなタイニーハウスライフを知る男の工房に住み込み、手を動かすこと2カ月。現場でディスカッションを繰り返しながら、自らの理想とアイデアを可能な限り詰め込んだ。

このトラックの中で、サンボさん一番のお気に入りは、ガバッと大きく開閉するシェルの壁。目的地に辿り着いたら、壁を開いて、シェルの中から眼前に広がる絶景を楽しむ。まるでどこでもドアのように、その土地土地の景色を切り取ってくれる壁は、旅するクルマの醍醐味をダイレクトに味わえる特別な装置というわけだ。

「見た目のデザインは、映画のインディ・ジョーンズに出てくる馬車とか、ヨーロッパの古い貨車みたいにしたかったんだよね。あとモバイルハウスって家だから、玄関はつけたかった」

屋根の材料には幌を採用。躯体のフレームにアーチ状の屋根骨組みを溶接して、しっかりと幌を張り込んだ。シェルの出入口にはあえてデッキを設けて玄関に。靴についた泥や雪を落とすのに便利で、スキーギアの収納スペースも兼用し、実用性十分。シェルを後ろから見ると、まさに古い列車のフォルムそのもので、壁や建具に使われた廃材のテイストと相まって、見るものの心をがっちりと掴んで離さない。

このトラックキャンパーで走りながら暮らして3年。スキーのライディングベースになるのはもちろん、近所に買い物に行ったり、シェルを仕事の打ち合わせ部屋に使ったり……サンボさんにとって、もはやキャンパーで過ごす時間は日常の一部だ。旅が日常になり、日常が旅になる。これぞ、まさしく「動く家」。

「旅自体が楽しいことだけど、この車はそれをより楽しくしてくれる。移動する手段と暮らしに必要な道具が一緒になっているのは、二度おいしいよね」

家を買うのは当たり前。そんな固定観念から解放され、時間や場所に縛られず生活ができる。旅するクルマは、新しい自由と暮らし方の可能性を僕たちに見せてくれる。

オーナーDATA

キャンパーシェルDATA

シェルの構造=オリジナル工法/フレーム=角パイプ(40㎜角)/屋根材=幌/外壁材=ツリーハウスの廃材/内壁材=ツリーハウスの廃材、一部合板/床材=カメラのレンズ研磨工場の床の廃材/建具=ツリーハウスの廃材、廃校になった学校の窓/製作日数=約2カ月/材料費=不明

旅するクルマの詳細をチェック!

  • シェルの内部はベンチとソファが置かれただけでシンプル。「長年の経験から必要なものしか載せていない」とサンボさん。車両の重量はリビルド前より200㎏軽くなった。

 

  • バンクベッドは寝室として利用。内側に断熱材(スタイロフォーム)を仕込んで、合板を打ち留めた。壁に張ってあるのは山地図。寝ながらスキースポットにあたりをつける。

 

  • バンクベッドの床は、運転席と行き来しやすいよう、普段は取り外してある。車外に出ずにシェルにアクセスできるのがキャンピングカーのメリット。

 

  • ソファ向かいのベンチの座面下は収納スペースで、ここにはシェル内部の電源となるディープサイクルバッテリーを設置。携帯電話の充電や照明に利用している。

 

ソファベッド横の床下からは暖房用のFFヒーターのホースが伸びている。ヒーター本体は床下のボックスに収納されている

  • 車外から見たヒーター内蔵のボックス。スライドドアを開けると燃料用の灯油タンクの姿が。

 

  • 左側面。壁には竹内さんが解体したツリーハウスの廃材が使われている。こちら側の壁が大きく開閉する。

 

  • 天井はパイプをアーチ状に曲げたフレームに幌がしっかりと張られている。屋根のフレーム含めて幌の専門業者にオーダー。

 

オープンウォール開閉の仕組み

フレームに蝶番で固定されたオープンウォールは、上部の窓を境にふたつに分割して開閉。オープン時は自作の支柱を地面に立てて、壁を水平に固定する。支柱には単管パイプ用のベースを使用し、ネジを回すことで高さの変更が可能。不整地でも水平に壁を立てることができるので、仲間と集まった際のテーブルとしても使用できるのだ!

  • ウォールを支える支柱には、単管パイプ用のベースと、先端にコの字の差し込みパーツを溶接したパイプを組み合わせて使用。

 

  • 開閉の際は、まず上部窓をあけ、支持棒で固定。内側から壁を固定しているストッパーをはずし、壁面を開く。

 

  • 壁が90度に開いたところで、左右から支柱先端で挟み込んで固定。さらに支柱先端のボルトを締め込めば、しっかりと壁と支柱が一体化。

 

旅するクルマの作り方2020

日本で唯一のDIY・日曜大工マガジン「ドゥーパ!」の2020年4月号では、今アツい「車中泊・バンライフ」「テント型サウナ」の2大特集を掲載。キャンピングカー、軽トラ&軽ワゴン、トレーラー、バン、ワゴン、ワーゲンバス…などさまざまな車種・タイプの旅するクルマが大集結!

誌面には、DIYカスタムされた設備や、車中泊用の収納アイデア、快適に寝泊まりできるアレンジ術など多数の実例を満載。今回の記事で紹介したDIY事例も、構成図面付きでより詳しく紹介されています。さらに、旅するクルマ作りに使える車中泊カスタムのイチオシパーツを掲載。車内を快適空間にするアイテムがたくさん登場します。DIY前に知っておきたい旅するクルマ作りにまつわる法律やルールも必読の企画ですよ!

ドゥーパ!   4月号 (№135)

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「古いから全部壊して、新しいものを作る」のではなく、住まいにDIYという体験を付加し、感情やストーリーを纏って最適化しながら持続可能な住文化をつくる。

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おかねのはなし

塗るものを選ばないチョークペイント

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